2014-05-20

環境化学実験 企業連携実習



環境学園専門学校は、本年度より文部科学省の職業実践専門課程に認定されました。より実践的な知識や技術を身に着けるために、企業との連携で実習や授業を行っています。その一環として、先週、2年生テクノロジーコースの学生は、金陵電機㈱分析営業部でガスクロマトグラフィーの実験をさせていただきました。

金陵電機㈱は、世界の主要な分析機器メーカーの一つであるアジレントテクノロジーの代理店をしておられます。ガスクロマトグラフィーは、本校実験室でも使っていますが、この日、学生達が金陵電機様で使わせていただいたのは、水に溶けている微量の揮発性有機物質の分析を可能とする、パージアンドトラップ付きGCMSという非常に高感度・高精度の装置でした。学校の近くの河川水と公園の池の水を分析したところ、有機塩素化合物等が続々と検出され、なかなかどきどきする実習となりました。これらの物質の濃度はかなり低いと思われますが、その検出を可能とする分析機器の技術には驚嘆します。

機器分析実習とあわせて、ガスクロマトグラフィーの原理や応用についての講義や分析機器業界の現状についての講義もしていただき、大変有意義な一日となりました。分析機器の製造・販売業は景気に左右されにくい、という分析営業部丸山取締役様のお話にはなるほど、と思いました。学生達は、企業の最先端で使われている分析機器を操作させていただいた他、素朴な疑問をいろいろと訊ねて社員の皆さまに丁寧に答えていただき、わくわくするような一日だったと思います。この日の経験と知識を就職活動や、就職後の仕事に役立てていってくれるでしょう。金陵電機分析営業部の皆さま、素晴らしい学習体験をさせていただきありがとうございました。

炭化水素標準液をGC‐FIDに注入。オートサンプラーと精度の競争をして大敗。
 
ヘッドスペースガスクロマトグラムで環境水を分析
 
パージアンドトラップ質量分析計付きガスクロマトグラムでデータ解析
 

蓬川の水にどんな揮発性有機物質を見つけたのでしょう。嬉しそうですね。

消費者センター講話


今年も例年のように、兵庫県立健康生活科学研究所生活科学総合センターから講師の先生をお招きして、一年生を対象に若者消費生活セミナーを開催しました。

消費者トラブルについてテレビなどで良く耳にするものの、実は他人事のように思っていました。ところがインターネットで知らないうちに個人情報を利用される、ワンクリックで悪徳業者にお金を巻き取られる、しつこい訪問販売でつい物を買わされてしまった、といった事例が頻繁に起きており、そのやり口も巧妙になってきている、ということを知りました。親元を離れて初めて一人暮らしを始めた学生には特に役に立ったお話しではなかったでしょうか。

お話しのあとに、消費者トラブルに関するクイズをしてくださったところ、全問正解が一人出ました!全問正解者はめったに出ないそうで、講師の益田先生も感心していらっしゃいましたよ。最後に、要らないものの訪問販売を断る時の言葉、「いりません」「帰って下さい」をみんなで何度も声に出す練習をしてセミナーを終えました。心にスキがあるとだまされやすいのだそうです。皆さん本当に気を付けてくださいね。トラブルに巻き込まれそうになったり、巻き込まれたりしたら相談してください。あるいは、兵庫県立健康生活科学研究所生活科学総合センターの消費生活相談窓口に電話しましょう。

消費生活クイズに自信たっぷり或いは自信なげに手をあげる学生たち