2015-04-13

21期生 入学式

 4月10日(金)、本校に隣接する尼崎リサーチインキュベーションセンターにて、21期生の入学式が挙行されました。多くの来賓のご臨席を賜わりましたが、今日はその中の一人、卒業生代表、3期生・Sさんの祝辞を紹介します。


 21期生の皆さん。本日はご入学おめでとうございます。開校20周年という記念すべき年に、21世紀の地球環境を救う人材となる皆さんと入学式に同席することができ、大変光栄です。

 皆さんの希望に満ちた精悍な顔つきを見て、私がこの学校に入学した頃を思い出しました。私が入学したのは18年も前のことですが、入学式の時、当時の校長先生から「立志」という言葉を贈られたことは、今も鮮明に覚えています。「立志」とはこういう文字です。




 2年間の学園生活は、楽しい事、嬉しい事、しんどい事、盛り沢山の思い出があります。そんな経験をした私から、後輩の皆さんに実践・実行してもらいたいこと、沢山あるのですが、本日は3つお話しさせていただきます。
 一つ目は、「将来、自分のなりたい姿」をイメージして学業に励んで下さい。社会人になって、イメージをする作業は、多くの場面で出てきます。大切な作業です。数年後に「現場でプラント操作をする自分」「分析室で分析機器を扱う自分」「野山で野生生物を観測する自分」など、頭に思い描くことで、学生時に自分が何をすべきか、目標とすべきかが見えてきます。講義、実習、レポート作成の時、あらゆる場面で将来の自分をイメージし、これからの2年間を自分の目標に向かって邁進する有意義な時間として下さい。
 次は、在学中に積極的、能動的に動く能力を身につけて下さい。環境保全の仕事は、分析業、自然調査、リサイクル業、環境コンサルタントなど、多種多様です。ただ、どの仕事にも共通しているのは、現場で自ら調べ、考え、働く仕事だということです。先輩・上司の指示があるまで動かない人、会議で自分の考えや意見を述べられない人では、優秀な「環境保全の技術者」にはなれません。いま現在「私は消極的な人間だ」と思っている人でも心配いりません。この学園は、創立当初から明るく、楽しく、前向きに何事にも挑める良き校風があります。ボランティア、資格取得、3S活動など、色々なことに遠慮なく励んで能力を養って下さい。たとえ、やり損なってもかまいません。またやり直せばいいのです。その時は、いま皆さんの前に座っておられる経験豊富、百戦錬磨で多士済々揃いの先生方が必ずフォローしてくれます。七転び八起きの気持ちで、まずは行動してみましょう。
 三つ目ですが、在学中に多くの友達を作って下さい。学校は、学ぶ場であり、出会いの場でもあります。私は卒業して16年経ちましたが、仕事の話を肴に酒を飲む同期生、学校の近況を伝えてくれる後輩、今でも懇意にしている友達がおり、私の貴重な財産となっています。皆さんは、年齢も経歴も出身地も様々な人が集まっています。学校で一緒に学び、交友を深めることで得るものも多いでしょう。この出会いを好機ととらえ、多くの友達を作って下さい。将来きっと心強い仲間になると思います。
 私が申し上げたいこと、最後に一言。2年という時間は「あっ」という間に過ぎます。いま持っている情熱の全てを注ぎ、卒業する時に達成感・充実感の味わえる学園生活として下さい。
 近い将来、本日入学された皆さんと環境保全の現場で一緒に仕事ができることを楽しみにしております。
 以上で私からの祝辞を終わります。ありがとうございました。