2010-11-26
私の尼崎のお気に入り
去る11月23日に開催された『あまがさき市民まちづくりフォーラム』で、本校2年生のNさんが発表を行ないました。テーマは、「私の尼崎のお気に入り」。Nさんの尼崎への想い、環境への想いが込められた良い発表でした。概略を以下に紹介します。
私が、通学のために大阪府と兵庫県の境目に位置する尼崎市に移住して約2年。その間にできた「私の尼崎のお気に入り」は、自然が豊かで、住民の皆さんの緑化に対する意識が高いところです。
私が通学している環境学園専門学校では、その名の通り、環境のことを学んでいるのですが、その中で、数十年前、尼崎は公害の町だったと習いました。しかし今は、とても自然豊かな町になっています。
私の下宿先は阪神電鉄の武庫川駅の近くなので、この地域のお話をしますと、春は神社の梅から始まり、武庫川沿いの桜や花水木、夏は国道沿いの紫陽花や元浜緑地の蓮、秋は金木犀や秋桜、そして、冬は椿や山茶花と、語りつくせないほど、街中に一年中、花が咲き誇っています。
さらにそれ以上の「私の尼崎のお気に入り」は、一軒一軒違う、個性豊かなお宅のガーデニングの素晴らしさです。学校から下宿先までは、自転車で約20分ぐらいなのですが、その通学路で、毎日々々、拝見させていだだいています。植物好きの私には、楽しくてしょうがない登下校時間です。
また、尼崎のすごいと思うところは、百年かけて作り出す、尼崎21世紀の森プロジェクト。そして、下水処理場での本格的な屋上ビオトープを始めとする、ビオトープの多さです。これらに懸けるボランティアの皆さんの熱い思いや豊富な知識には、本当に驚きました。
そんな、関心や志が高い住民の皆さんに支えられているためか、生態系の頂点である猛禽類のミサゴを始め、世界絶滅危惧種のⅡ種に入っているコアジサシ、カワセミといった、公害の町だったときには絶対見られなかったであろう数々の鳥たち。さらには、猪などの多くの哺乳類が見られるというのも「私の尼崎のお気に入り」です。
そんな魅力的な土地に住んでいるせいで刺激されたからか、今、卒業研究で、芝生の植生とその下に生息している動物たちの研究を進めています。2月5日に発表会があるので、良かったら聞きに来てください。
卒業研究を行なっているという事でお察しのように、私は、来年の春には、学校を卒業します。その後は、故郷の愛知県の半島に就職が決まったので、戻ることになるのですが、本音を言うと・・・。これは、親や先生に怒られるかも知れませんが、もっとこの尼崎に住んで、まだまだ知らない魅力を感じたり、知ったり、人と触れていたいです。しかし、それは無理なので、この尼崎での貴重な2年間をとても楽しかった思い出として大切に心に閉まって、これからの人生を歩んでいきたいと思います。そして、また、何年後かに、楽しかった思い出の地として訪れますので、その時は、さらに魅力が増していることを祈っています。
最後は、ちょっとしんみりしてしまいましたが、まとめますと、「私の尼崎のお気に入り」は、思い出を含め、多くの自然、住民の皆さん、つまりは、市そのものが、私のお気に入りです。まだ、数ヵ月間お世話になりますが、2年間本当にありがとうございました。とても楽しかったです。また、訪れますので、その際はよろしくお願いいたします。
これで「私の尼崎のお気に入り」の発表を終わらせていただきます。ご清聴、誠にありがとうございました。