2008-11-14

カニ殻からつくった膜の強さ!

みなさんこんにちは、沢ガニです。
今日は、卒業研究のひとつを紹介したいと思います。

カニの殻から、ビニールやナイロンみたいな強い膜ができるか?

そんなすごいテーマをやっている班があります。カニ殻からキトサンを抽出し、それを酢酸で処理して強靱な膜をつくっているとのことです。


↑これがカニ殻からつくった膜。ビニルのように見えます。ほんのり酢の匂いもします・・・

私(沢ガニ)は、膜の合成については全くの専門外ですので詳しくありませんが、強度の測定法については、多少わかります(岩石や土の強さを測定していたため(笑))。
そこで、その班のメンバーと一緒に、引っ張りの強さ、つまりどの程度引っ張ったら破れるのかを測定してみました。
本当はきっちりした力学強度を測るには、それなりの装置が必要なのですが、まずは大まかに把握してみようということで、その場でそろえられるもので測定してみました・・・・

使ったものは、
・万力×2個 ・ゴムマット×4枚 ・バネはかり×1個
たったこれだけです。

まずはこの膜を、幅3㎝、長さ5㎝の短冊に切ります。そして、万力で、端から5㎜程度のところを挟みこみます。挟むときには、万力と膜の間にゴムマットを入れます。こうしないと、万力の凸凹したところに応力が集中して、簡単に膜が裂けてしまい、本当の膜の強さを測定できなくなってしまいます。
はさみ終わったら、バネはかりを万力に接続して引っ張ります。


↑万力に膜をはさんで、上に引っ張っているところ

ぐぐぐ・・・・びりっ(←こんな音はしない)


↑破れたあとの写真

7.15kg重のところで裂けました。
この膜は幅3㎝でも、7.15kg重=70.07N(ニュートン)の強さまで耐えられることがわかりました。結構強いのでは・・?
今後は、他の合成繊維とも比較したり、もっと精度のよい装置をつくって強度を測定したりすると、より面白い結果が出るかもしれませんね。