2009-05-20

命をつつむ仕事


 大阪府と兵庫県で新型インフルエンザの感染が拡大しており、本校も休校処置をとっています。今のところ、学生と職員で感染した人はいませんが、充分な注意と対策が必要です。対策としては、うがいや手洗い、マスク着用などといわれていますが、マスクは殆どの店で売り切れという状況です。本校では、こういった事態に備えてマスクを備蓄していましたので、職員全員が着用していますが、品切れ状態が一刻も早く改善されることを望んでいます。
 マスクを製造している企業では、工場フル稼働で、この事態に対応していることと思います。病気への対策というと、まず思い浮かべるのが、お医者さんや薬剤師さん、企業でいえば医薬品メーカーなどですが、実は、それ以外にもたくさんの企業が人々を病気から守るために様々な製品を作っているのです。今日は、そんな企業で働いている卒業生、Kさんを紹介します。
 先日学校を訪ねてきてくれたKさんは10年前に本校を卒業し、現在、医薬品や健康食品用のカプセルをつくる会社で働いています。医薬品を製造している会社は数多くありますが、その薬を入れるカプセルは、カプセル専門の企業が製造しています。
 Kさんの勤める会社は医薬品カプセルのトップメーカー。安全で安心して使え、医薬品の効能を最大限に発揮できるカプセルへのニーズは高くなる一方であり、原料、成型、印刷、検査など、様々な面で技術は日々進歩しているそうです。原料ひとつをとってみても、動物由来のゼラチンが主流だったものが、植物由来の原料100%のものも開発されているそうです。
 本校は環境の学校であり、身近な生活環境や安全衛生に関する授業もあります。そういった授業を受けながら、健康や医薬の分野に興味を持ち、その方面へ就職していった学生も数多くいます。Kさんもその一人ですが、薬そのものをつくるのではなく、それを入れるカプセル、というのが面白いところです。本校で学んだことは大いに役立っているようで「カプセルの中に入る薬は色々で、数多くの物質に関する知識が必要なんです」と言っていました。
 自分の仕事にやりがいと誇りを持ち、懸命に働く、Kさん。
 自分の仕事を楽しそうに、そして、熱く語ってくれる、Kさん。
 頑張れ、Kさん! 君の仕事は、命をつつむ仕事だ!