今回のモンゴル環境学習エコツアーでは、総合的に見て「国ごとの環境意識の違い」を実感させられるツアーでした。またその意識の違いの裏にある文化の違いにも目を向けさせられました。特にそれを顕著に感じたのは、モンゴルでは河川水を飲用水として利用せず、地下水のみを飲用に使用するという事実でした。
日本の水道設備をモンゴルに導入しようとしても「水」にたいする感性の違いからか、なかなかうまくいかないようです。
案内をしてくださった、青年海外協力隊員の方がおっしゃるには、モンゴルの人々は「植物を種から育てる」という習慣がないそうです。小さいことではありますが、長年かけて築き上げられた、感覚的な域まで達している生活習慣が環境意識にも影響を及ぼしている面があるのではないかと考えさせられました。
また、モンゴルの人は馬を乗りこなせるのが当たり前だともうかがいました。日本人が自転車を乗りこなすような感覚で馬に乗るようです。食事も肉と乳製品が主で野菜はほとんど出てきません。
そういった文化の違いはあっても、環境汚染で自然が破壊され、人間の生活が苦しくなるのを避けようとする志向は普遍的に共通するものであるとも思います。
ツアーに参加した環境学園の学生は、それぞれ国際的に環境保全に貢献するには何をどうすればいいのか、本気で考え始めた様子です。
次年度以降、「地球に恩返し」するためにさらに磨きをかけた内容のツアーを企画したいとおもいます。