2011-12-09

骨のある仕事

 今年3月に卒業したSさんが、近況報告に来校してくれました。
 Sさんの勤務先は様々なプラスチック製品を作っている会社で、Sさんはメディカル事業部に配属されています。仕事は『生体内分解吸収性骨片接合材料の品質管理』 なにやら難しそうですが、手術などで骨を固定する素材の性能や安全性をチェックする仕事です。
 骨の固定する素材には、金属がよく用いられますが、治癒した後に金属を取り出すための再手術が必要だったり、金属アレルギーを引き起こしたりするという短所がありました。
 Sさんが携わっている素材は、生分解性をもつポリ乳酸と骨と同じ成分のハイドロキシアパタイトからできており、時間が経つと骨に置換されます。再手術やアレルギーの心配のない新素材です。
 学校で扱った機器を使う仕事もあるそうで、約9カ月ぶりに戻ってきた本校の実験室を懐かしそうに歩きまわっていました。
 仕事がとても楽しい、と笑顔で語るSさん。骨のある仕事、頑張ってください。