2012-04-27

先輩からの祝辞

入学式から2週間。新入生の皆さんも、そろそろ新しい生活に慣れてきたようです。
 さて、今日は少し遅くなりましたが、2週間前の入学式での卒業生代表のYさん(写真)からの祝辞を紹介します。


 18期生の皆さん、本日はご入学おめでとうございます。私が8期生ですので、私が入学してから丁度10年。節目の年に祝辞を述べる事ができうれしく思っています。
 皆さんは、環境を守りたい、改善したいという思いで、少なからず入学されていると思います。地球環境問題は多種多様であり、そういう志の高いが社会では求められています。
 私は、卒業してから8年間、下水処理場や水処理施設の維持管理業務一筋で働いてきました。設備の運転管理や、水質分析を行い、処理水をいかに綺麗に保つかという事を心掛けてきました。放流水は川や海へ放流されますし、場内にある焼却炉からは大気中へ大気ガスを放出されます。その状態をいかに良好に保つかが、環境への負荷を低減する事になります。また、下水道があるからこそ、地域の海や川は綺麗な状態が保てていると思いますし、社会の縁の下の力持ちになっているという事で、私は自分の仕事に誇りを持っています。
 私の担当する下水処理に関してもそうですが、環境保存の仕事で重要になってくるのは、調査能力と問題解決能力です。例えば、私の仕事で言えば、処理場内の水質の分析を行い現状を把握し、悪ければ問題点を見つける。そしてその問題点に関して、どう対応していくかを検討する。曝気槽の酸素濃度や汚泥引抜濃度を調整して水質を改善していくわけです。
 皆さんは2年間、環境学園専門学校で実験、調査実習を通してこの調査能力と問題解決能力を是非身に付けて欲しいと思います。
 そして環境問題に取り組む時は、地球温暖化や海洋汚染等のスケールの大きな問題より、目の前の川や山を綺麗にするといった、身近な問題から、まず取り組んでもらいたいと思います。
 卒業後、社会に出て同じ仲間として皆さんと一緒働ける日を楽しみにしています。
 1年後には就職活動が始まります。本当にあっと言う間ですが、2年間、楽しんで、頑張って、そして沢山の仲間を作って下さい。
 簡単ではありますが、以上で私からの祝辞とさせて頂きます。
 本日は改めまして、ご入学おめでとうございます。