2011-03-11

卒業式、終了


 本日、15期生の卒業式が執り行われ、無事終了いたしました。
 感動的な式典で、ご紹介したいことは色々あるのですが、ここでは思い切って他は割愛させていただき、卒業生の答辞を紹介させていただきます。

答辞 

 櫻の開花が待ち遠しい今日この頃、本日は、私達、卒業生のために、このような盛大な式典をあげて頂き、誠にありがとうございます。
 また、お忙しい中、御臨席くださいました皆様に、卒業生を代表いたしまして、心より御礼申し上げます。

 環境を守りたい。
 そんな思いを抱いて、私たちは、二年前、全国から集まり、入学いたしました。
 入学早々行われた、一泊オリエンテーション。かまどでのカレーライス作りでは、ルーの味も、ご飯の硬さも様々でした。でも、一緒に食事を作り、キャンプファイアーをし、環境への思いを討論し合ったことで、みんなの環境への熱い思いを知ることができ、私たちは、一気に仲良くなりました。
 その友情は、その後の授業を通して、より深まっていきました。特に、グループで行われる実験や実習での共同作業を通し、仲間として、絆が、強まっていきました。
 その絆は、学校行事でも活かされました。遅くまで残って準備した学園祭。みんなで汗だくになった球技大会。更には、環境委員会やボランティア活動など、授業以外の面でも仲間の絆を発揮することができました。
 本当に、楽しいことがたくさんあった学生生活ですが、苦労したこともありました。
 化学の計算では、モルに悩まされました。定性実験では、操作手順を覚えるのに、一苦労でした。顕微鏡は、なかなかピントが合わせられず、冬鳥の調査では、寒さに震え上がりました。
 そんな苦労を繰り返しながら、二年生になった時、ラジオから「トイレの神様」と言う歌が流れ始めました。この歌は、苦手な事、難しい事から逃げ出さず、挑戦して、やり遂げる事で、大切な宝物が得られることを伝える歌だと、私は思っています。
 教室にも、実験室にも、野外の実習先にも神様はいて、私たちが頑張っている姿を見守ってくださっている。そう、この歌に励まされながら、私たちは、勉強に、就職活動に、取り組みました。
 そして、「トイレの神様」がヒットし始めた頃、卒業研究が始まりました。
 最初は意気揚々と臨んだ卒業研究。しかしながら、ほとんどのグループが順調という訳にはいきませんでした。ばらつきの多い測定結果。なかなか成長してくれない植物。思い通りの結果が得られず、途中でテーマを変更したグループもありました。
 でも、自分が、ここまで出来るものなのかとびっくりするほど、必死になって、研究に取り組むことが出来ました。もっと時間が欲しい、もっと時間が欲しいと思いながら、タイムリミットぎりぎりまで行なった実験や実習。要旨集の原稿作成で明け暮れたお正月休み。発表会用のスライド原稿は、何度も何度も先生から修正が入りました。
 へとへとになりながら、迎えた卒業研究の発表会当日。全員が、大きな不安を抱えながら発表に臨みました。
 しかし、「為せば成る」です。全員が、大勢の聴衆の前で、堂々と発表を行なうことが出来ました。発表会が終わったとき、全身の力が抜け、目を閉じると、穏やかにほほ笑む神様。そう卒研の神様に出合えた感じがしました。
苦手な事、難しい事から逃げ出さず、挑戦して、やり遂げる事で、卒研の神様は、私たちに、数々の素晴らしい経験をさせてくださいました。
 この素晴らしい経験をしたことで、私たちは、自信を持ち、これから、社会に出て、それぞれの道で、苦難から逃げることなく、前向きに突き進むことができます。
心から、感謝申し上げます。

 卒業後、私たちが携わる環境の分野では、この感謝の気持ちを持つことは、とても大切だと思います。見守ってくださる方々への感謝。空や海や森からの恵み。つまりは、地球への感謝。私たちは、この感謝の気持ちを、常に持ちながら、地球を綺麗にしてまいります。そして、仕事で地球に恩返しをして、今度は、環境の神様にお会いしたいと思います。

 最後になりましたが、このかけがえのない二年間の学校生活を支えてくれた、家族と、教職員、事務職員の皆様に改めてお礼申し上げるとともに、学校と職員の皆様、そして、御臨席くださいました皆様方のさらなる御活躍を心よりお祈り申し上げ、答辞とさせていただきます。ありがとうございました。