2013-03-11

震災の思い出

2年前の今日、みなさんはどう過ごされましたか?あの日起きたことと今までの道のりをテレビ等の報道で見るにつけ、失ったものの大きさとそこから気づかされたものの価値、今までの大きな歩みとこれからの気の遠くなるほどの長い復興の道のりを考えさせられます。東日本の大地震が起きたとき、私は前職でアメリカにいました。その日一日中、そのあくる日もCNNニュースは地震のニュース一色で、ニュースの合間に「日本を助けよう。今すぐ寄付を」という呼びかけが行われ、大きな反響を得ていました。アメリカの人たちの友情を感じてとても嬉しかったです。アメリカ人の上司や同僚は私のことを心配してくれて、落ち着くまでアメリカにとどまるように、と言ってくれましたが、地震の数日後予定通り帰国の途につきました。飛行機から久しぶりの日本の国土を見たときに、いとおしいような感傷にかられたことを思い出します。

それからひと月もたたずに環境学園の入学式がありました。その時の新入生宣誓の言葉に、「私は今まで自然は美しくて優しいものだとばかり思っていました。しかし、この震災をとおして、自然には恐ろしい一面があることにも気づきました。私は美し さと恐ろしさの両方の顔を持つ自然を、ただ単に保全するだけでなく、どのようにして自然と上手に付き合うべきかを環境学園専門学校で学びたいと思います。」とあり、深く心を打たれました。その時の新入生たちが先日卒業式を迎えました。「どのようにして自然と上手に付き合うべきか」、環境学園に在学して真剣に考えてくれたものと思います。でも結論は出たでしょうか。結論はないまま、これからも深く悩みながら環境にかかわっていくのだと思います。これからの長く壮大な復興に卒業生たちが貢献していってくれることを確信し、私も自分にできる限りの支援をしたいと思います。