2013-04-22

先輩からのメッセージ


 新年度の授業が始まってから1週間。新入生も皆さんも少しずつ新しい生活に慣れてきたようです。授業も段々と本格的になってきます。
 そこで今日は、先日の入学式での卒業生代表Sさんからの祝辞を紹介します。新入生の皆さんは10日前に聞いたメッセージですが、今一度、思い出し、気を引き締めて、新年度2週間目の授業に臨んでください。


 環境学園専門学校19期生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 本日は環境への道を志す皆さんと入学式を同席できて大変光栄に思います。先ほど紹介にありましたが、私はこの学校の3期生です。当時は学校名を日本分析化学専門学校兵庫校と名乗っていました。
 入学したのは、遥か昔、1997年4月で、まだ20世紀の時でした。「戦争の世紀」と言われた20世紀から、「環境の世紀」と言われる21世紀に時は変わり、学校名も2008年から環境学園専門学校と、現代にふさわしい名前になりました。

 近年、環境問題は、大陸を越えた大気汚染、温暖化による海面上昇、野生生物の絶滅危惧、廃棄物の越境問題など、グローバル化、複雑化しています。
 本日入学された皆さんは、これらの問題に対応する、現代社会に必要とされる「環境保全のエキスパート」になるべく、環境学園の門を叩き、大切な2年間を過ごすことになります。
 そこで、学園生活を明るく楽しく、有意義にしていただくために、先輩の私から皆さんに実践・実行してもらいたいなと思うことを3つ話しさせてもらいます。

  まず、在学中は何か目標を持って勉学に励んでください。目指すものがなく、マンネリズムで過ごす毎日は、成長もなく、時間がもったいなく、苦痛でもあります。
 皆勤賞を目指す、資格試験に挑戦する、卒業研究で新しい技術開発に挑む、あるいは環境ボランティア活動に励むのもいいかも知れません。
 必ずしも満足する結果にならないかも知れませんが、常に目標を目の前に置いて前進してください。卒業する時に、完全燃焼したという達成感を味わえる学園生活にしてください。

 2つ目は、論理的に思考する能力を身につけてください。
 これは、私自身、現場で働きだして分かったことですが、環境問題は要素・要因が複雑に絡み合っています。簡単ではありません。

 問題解決には仮説を立て、裏付けとなるデータを集め、原因・問題点を見つけ、改善を提案する。段階を追った作業をします。
 自ら道筋を立て、論理的に解決に導いて行く。そういう仕事ができる技術者が、環境保全の現場では必要になります。良い仕事ができる技術者になれるよう、学生の時から練習をしてください。
 幸いこの学園は、その能力を会得するのに適している環境です。実習・実験を主体としたカリキュラム、先生と話し易い、良き校風と伝統があります。
 皆さんからの問いかけに熱意を持って応えてくれる若い先生方が揃っています。年輩の先生もいらっしゃいますが、気持ちは若いと思います。きっと、皆さんの期待に応えてくれるでしょう。分からないこと、苦手なことがあったら、どんどん先生方を頼ってスキルアップにつなげてください。

 もう1つは、在学中に多くの友達を作ってください。
 友と出会うことで自分を磨き高めることができます。私も在学中から懇意にしている友達に今でも刺激を受けることがあります。
 皆さんは、全国津々浦々から集まり、高校卒業後すぐに入学した人、社会人を経験してから入学した人、年齢も経験も様々で、お互いから学ぶことができます。この出会いをチャンスととらえ、一生の友達を沢山作り、貴重な財産としてください。また、先輩・先生方とも長くつき合える関係を築いていただきたいと思います。


 以上、3つのことを申し上げておきます。
 最後に、近い将来、本日入学された皆さんと環境の現場で一緒に働けることを楽しみにしています。

 以上で私からの祝辞とさせていただきます。ありがとうございました。



 先輩からのメッセージを胸に、1年生のみならず、2年生の皆さんも、日々の勉強に励んでください。

 なお、環境学園専門学校の卒業生の集いを、環境校にて、5月18日(土)に行ないます。卒業生の皆さん、お忙しいとは存じますが、ぜひ、お集まりください。