2008-09-22

消火器の作り方を見てきました

みなさんこんにちは、沢ガニです。

私は先週の木曜日に、防災用の製品をつくっている工場の見学に出張してきました。
その報告をしたいと思います。

私が見学にでかけたのは、ヤマトプロテックという会社で、消火器の生産ではなんと40%の国内シェアをもっています。消火器だけではなく、防災に関するものなら、小さな防災グッズから大きな防災設備まで様々なものを作っております。

最初に私が見学したのは、消火器の作り方です。
消火器の使い方は知っている人が多いと思いますが、作り方となるとどうでしょうか・・・?私は初めてここで見ました。
ぜひ写真を撮って皆さんにお見せしたかったのですが、企業秘密らしいので無理でした・・・代わりに言葉で簡単に説明します。

消火器は、だいたい以下の①~⑤の工程で作られます。

①プレス工程。消火器の外側、つまり、ふたと横の筒を、鉄板から打ち抜きます。
②溶接工程。プレスでできた部品をつなぎます。これで消火器の形が出来ます。
③塗装工程。消火器をおなじみの赤い色で塗ります。液体のペンキでなく粉末の塗料を使います。
④接続工程。タンクに、消火剤を吹き出す部分を接続します。
面白いのは、①~③はかなり機械化されているのですが、この工程だけは完全に手作業でした。その方が作業効率がよいようです。
⑤検査工程。できあがった製品から、いくつかの製品を抜き取り、検査します。

消火器ができたら、中に消火剤を入れます。ちなみに、いま消火器に使われている消火剤は、40%を廃棄された消火器から再度取り出し、リサイクルされたものだそうです。
消火器は、PL法の規定によって耐用年数が8年と定められております。それを経過したものは、使用時に不具合が起きてもメーカーは保証できないため、回収されることになります。回収されたものは原材料にまで分別され、リサイクルされますが、とくに消火剤はかなり効率よくリサイクルされるそうです。
なぜ再生率が40%かというと、回収される消火器の数が、販売された消火器の数に対して約4割程度であるためだそうです。

消火器の工程をみたあと、工場の外で、様々な防災用の製品を見学しました。
その中のひとつが、地震を再現する起震車。この車は、6種類の地震を再現できるそうで(実際にはもっとデータをいれれば無限に再現できるそうですが)、過去の再現地震として3種(関東大震災、阪神淡路大震災、十勝沖地震)、将来発生の可能性のある地震として3種(東海地震、東南海地震、南海地震)を体験しました。
夏の実験会で紹介したものと似てますね。こちらは車で移動できるので、もしかしたら本校でも地震体験できるかも・・・?そんな日が来るのを期待した見学会でした。